新浅川鉄道の部屋小田急バス私設ファンクラブ実録シリーズD888さよなら乗車会 >準備編

D888さよなら乗車会

〜準備編〜


それは掲示板の1メッセージから始まった

 平成年式車の除籍が既に始まっている中、狛江営業所で奇跡的に生き残り、人気を集めていたD888号車。首都圏7都県市の厳格な排ガス規制が2003年10月から始まるため、いよいよD888もここまでかと思われていた8月5日、小田急バス掲示板に1つのメッセージが投稿されました。

 「狛江営業所のD888を使った、さよなら運転会ってやらないのですか? もし無いのなら、是非企画して下さい」

 管理人は当初、そりゃ無理だろうと思っていました。特定番号のバスを借り切るのは難しいと考えていましたし、企画・交渉・実施まで自分で行う自信も全くありませんでした。「今の私にはとてもできる仕事量ではありません」という弱気なレスを返してしまったのですが、ここから掲示板は、予想だにしなかった展開を見せました。
 まず、私設FCの熱心な読者…というより重要な支援者であるネコさんに、バス会社との交渉や手配について全面的に協力していただけることになりました。吉祥寺・武蔵境管内の情報をいただいているニューブリーズさんから「私もぜひ参加させていただきます」と書き込みがあり、生田管内在住の亮さんからは「調布駅南口〜新百合ケ丘駅〜たまプラーザ駅」という具体的な経路の提案もありました(結果的に、この案に近いルートで運転)。
 ここまで盛り上がったら、もう旗揚げする以外にありません。管理人は8月8日深夜、掲示板と私設FC特設ページで「さよなら乗車会」の開催を告知。さっそく応募のメールが続々到着し、翌9日正午の時点で定員の半分、週明け11日早朝には定員の20名が埋まってしまいました。D888号車の人気の凄さに、さすがの管理人もびっくり仰天といったところです。

バス正面に手作りの幕を!

 さて、さよなら乗車会をやると決まったからには、主催者としてもいろいろ企画して盛り上げたいところ。まずは、空港リムジンの広告などを掲出しているバス正面に「さよなら乗車会」の幕を取り付けさせてもらおうという話になりました。
 リムジンバス広告に使われているビニールシートと同じ寸法の品を入手し、ネコさんがパソコンで製作した型紙をカッティングシートに張り付け、デザインナイフで文字を切り抜いていきます。下地のビニールシートまで抜いてしまうなど失敗もしましたが、鉄道模型の工作にも通じるものがあり、楽しく作業ができました。地道な工作の末、切り抜き文字が鮮やかに登場した瞬間の喜び! まさに今までの疲れは吹き飛んでしまいます。


▲文字切り抜き作業中の管理人

記念テレカの準備は一苦労

 続いて、D888号車の絵柄で記念テレホンカードを作り、参加者全員に配布することにしました。テレホンカードの購入といえば電話局…と思ったのですが、電電公社がNTTに、さらにNTT東日本と移行する中で、電話局に相当する一般のお客さま窓口は大幅に統廃合されていることをうっかり忘れていました。職場から数十分歩いたところにやっとNTT東日本の支店を探し当てて相談を持ち込んだものの、テレホンカード注文は関連会社のNTTテレカの所管で、窓口にはテレホンカード販売の様子すら見えません。確かにこれだけ携帯電話が普及すると、実用品としてのテレカの需要も激減でしょう。NTTの窓口でカラフルな各種デザインのカードが目立っていたのはつい最近のことで、時の流れの速さを実感させられます。
 結局、特注カードについてはNTTグループ会社の「ラ・カルト」が代理店になっていることが分かり、渋谷区内にある同社オフィスに、D888の写真を直接持ち込んで発注しました。サービス判のプリントを原板にして、世界で30枚しかない特製テレホンカードが1週間弱で完成。今までの苦労のかいがあって上々の出来でした。


▲ラ・カルトさんに発注したテレホンカードの図柄

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